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これは大学生の頃、友人が東京みやげにと買ってきてくれたメーカー不詳のおもちゃで、子供が粘土をこねて作ったラジカセのような形をしています。幅は20cm足らずといったところで、本物のラジカセならばカセットテープデッキがあるはずの部分には真っ赤に光るLEDが搭載されていて、上部には5つのボタン(殻はプラスチックですが、中身はソフトキー)がついています。左の4つのボタンは縦長の楕円形をしていて、左から緑、赤、黄、そして青色。そして一番右のひとつはオレンジ色の真ん丸ボタンです。縦長のボタンを押すと、それぞれドラムの音色が鳴るようになっていて、緑がキック(らしき音)、赤がスネア(らしき音)、黄がタム(らしき音)、青がハイハット(らしき音)。タムにはローもハイもなく、ハイハットもクローズだけというところがさすがです。ビット数もサンプリングレートも至って粗末で、サンプリングしそこねた音をそのまま製品化したような雰囲気。そしてこの音色にも増して素晴らしいのが、右の丸ボタンでスタート/ストップできるリズムパターンです。ただ丸ボタンを押しただけでは、キックとスネアだけのシンプルなパターンが流れるだけですが、その状態で縦長ボタンを押すとフィルが挿入されます。縦長のボタンの数で、都合4つものフィルが使用できるという優秀さ。このフィルには、どうがんばってタイミングを合わせようとしてもノリがズレるものがふたつばかりあり、それがまたえも言われなかったのです。 ステレオの名を冠してはいますが、この大きさでステレオだったら正面のLEDに顔面を密着させでもしないかぎり、ステレオイメージを感じられるワケもなく、っていうかそれ以前の問題で当然モノフォニックです。これをお土産に買ってきた友人は「役に立たないものを」ということで選んでくれたらしいのですが、それにしては随分喜んだ憶えがあります。しかし友人には申し訳ないのですが、この機械は現在故障してしまっているようです。分解しても、見ただけでそれと分かる機械的な損傷ではないみたいなので、お手上げです。とはいえ壊れてしまう前に、一度だけでも曲作りに利用できたのは幸運でした。当然ながらエクスペリメンタルな音楽になりましたが、いずれにしてもかなり存在感のある音には違いないのでした。 (1999.12/07)
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YAMAHA | QY10 |
KORG | SIGNALDELAY |
YAMAHA | QY20 |
ZOOM | STUDIO1202 |
YAMAHA | TG300 |
ASCII | オトッキー |
KORG | X3R |
ENSONIQ | SQR Plus32voice |
KORG | TRINITY |
BIT2 | シンセサウルス |
Roland | MC303 |
YAMAHA | QY10追加分 |
ROCKSTEREO | |
YAMAHA | TX802 |
KORG | TRINITYプレイバックサンプラー |
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